どんとこいどすこい

あなたも監視されている

僕らはなぜ夢の中で用を足してしまうのだろう

皆さんは夢の中で用を足してしまい、シーツを尿で汚してしまった経験はありませんか?僕はあります。仰向けに寝ていたせいで、尿が噴水よろしく真上にピューッと飛んでいくのを、寝ぼけ眼で見た記憶があります。

僕はその後も何度か夢の中で用を足してしまいました。賢者は歴史から学び、愚者は経験から学ぶ、という言葉があります。僕は愚者以下でした。

 

なぜ過ちを繰り返してしまったのでしょう。

僕が思うに、その原因は夢を夢と認識できていないことにあります。自分が夢の中にいると思っていないのなら、「夢の中で用を足してはいけない」という楔はその役目を果たさず、結局楽しい夢に水を、いや、尿を差すことになります。

 

ではどうやって自分が夢の中にいる事を自覚できるようになるのでしょうか。

昔、こんな話を聞いた事があります。

明晰夢を見るには、夢日記をつければいい」

明晰夢とは、自分が夢の中にいると自覚できている夢のこと。夢日記とは、見た夢の内容を書き留める日記のことです。夢日記をつけ続けていれば、そのうち明晰夢を見ることができるようになるとか。

ですが僕らにそんな事をしている余裕はありません。いつ何時夢の中で用を足してしまうのか分からないからです。行き詰まってしまった僕は、電子の海を漂流し、その答えを探りました。

 

するとこんな話を見つけました。

「夢に見たい写真や絵を枕の下に敷いておく」

これだ!と思いました。用を足すことを禁止している絵を枕の下に置けば、夢の中で用を足してしまうことはなくなる!僕は早速実行に移しました。

 

結論から言うと、夢の中で用を足すことはなくなりました。しかし、別の問題が浮上してきました。

尿を足そうとしても足せない夢しか見れなくなったのです。

僕らは、楽しい夢の中で用を足してしまい、その楽しさに尿を差すことになるのを防ごうとしていたのに、肝心の楽しい夢が見れないのでは意味がありません。

そこで僕は、用を足すことを禁止している絵とともに、楽しそうな絵を枕の下に敷きました。

しかしこれも失敗でした。楽しい夢の結末はいつも、用を足そうとしても足せない僕の姿でした。楽しい夢に尿を、いや、水を差す結果となってしまったのです。

僕は苦悩しました。眠れない夜が続き、食事も喉を通りません。現実世界でも用を足せなくなっていました。自室に篭り、眠らないように頬をつねり続ける日々。僕はもう限界でした。

 

そんな時です。僕の頭の中に声が聞こえてきました。

 

「逆に考えるんだ。漏らしちゃってもいいさと考えるんだ」

 

僕の心と膀胱に光が差しました。そうだ、漏らすのが怖いならトイレで寝ればいい。漏らしてもいい状況を作ればいいんだ。

その日を境に僕の生活は一変しました。毎日快適な睡眠を取れるようになり、食事も一日三食、筋肉もつき、お金持ちになり、女性にもモテるようになり、家族からは話しかけられなくなりました。

 

 

 

ありがとうございました。